インクジェットプリンタを長く使うための6つのコツ

インクジェットプリンタを長く使うには イラスト制作環境
インクジェットプリンタを長く使うには
スポンサーリンク

インクジェットプリンタを2台続けてダメにしてしまいました。原因は、どちらもインクヘッドを壊したか、詰まらせてしまったことでした。

ダメにして気づいたことがあります。長持ちさせるためにはコツがあるということに。(気づくのが遅すぎました・・・)

これまでに、何台かのインクジェットプリンタを使ってきた経験から得られた「プリンタを選んだり使う際の長持ちさせるために考慮したいポイント」を記事にまとめてみました。

インクジェットプリンタを長く使う6つのコツ

経験から得られたインクジェットプリンタを長く使うためのコツは以下になります。あくまでも経験則なので、技術的根拠に乏しい内容も含まれていることをご承知おきください。

  1. 定期的に印刷する
  2. 可能なら電源を入れっぱなし(使わないときはスリープ)にする
  3. できれば染料インクを使う
  4. 印刷頻度が少ない場合は、ヘッド一体型のインクカートリックが使える機種にする
  5. メンテナンスBOXが交換できる機種にする
  6. 印刷紙をBOX給紙できるタイプにする

定期的に印刷すること

CANONのインクジェットプリンタのマニュアルには、「インクを詰まらせないため月に一度は印刷するように」ときちんと記載されています。少なくとも月一回以上印刷すればインクは詰まりにくいということのようです。

家の場合は、月に一度必ず印刷を行う習慣があります。家計の月集計をまとめたシートを作り印刷し、ファイルするようにしているのです。また、月ごとにスケジュール表を出力するようにしています。

インクを詰まらせてダメにしてしまったプリンタはEpson製だったのですが、Epsonのプリンタ(PX-405A)の紙のマニュアルには、定期的に印刷が必要というような注意書きはどこにもありません。特にEpsonの場合は、顔料インクが売りであり、よりインクがつまりやすいはずなので、印刷頻度やユーザーメンテナンスについては大きく記載してもらいたいものです。

ちなみにEpsonのプリンタを使っていたときは月に一度は印刷していました。それでもしばしば詰まっていましたので、月一程度では足らなかったのかも知れません。巷には週に一度は印刷した方がいいという意見がありますが、感覚的にはそれぐらいの頻度が必要な気がします。

メーカーや機種、使用期間やインクの種類などによって差があると思いますので、一概にどのくらいとは言えませんが、定期的に印刷が行えるような自分なりのイベントを用意しておいてはどうかと思います。

月1回の印字をマニュアルで推奨しているCanonプリンタ

可能なら電源を入れっぱなしにする

プリンタの電源を入れたままの状態にしておくとインクは詰まりにくいかも知れません。

FAX機能付きのEpson製ビジネスプリンタを数年使っていましたが、事業期間はインクの詰まりを一度も経験しませんでした。しかも、インクの交換は年にせいぜい一二度程度でしたから、それほど頻繁に印刷していたわけでもありません。

インク詰まりのない理由を、ビジネス用だから特別仕様なのに違いないと勝手に思い込んでいました。ですが、同シリーズのFAXなしのビジネス用インクジェットプリンタはどういうわけかインクが詰まりやすいのです。ネットサイトのユーザーの意見でそれを知りました。

FAXの有り無しで、どうしてインクの詰まりに差が出るのだろう? とその時は単に不思議に思っていました。

数年間一度もトラブルのなかったビジネスプリンタ

FAX付ビジネス用プリンタはインクが詰まらない?

事実として、FAX付のビジネスプリンタは、数年使用してインクのトラブルは一度もありませんでした。

あくまでも想像であり経験則ですが、トラブルのなかった理由は、電源を入れっぱなしにしていたせいではないかと思っています。

FAX用ということは電話回線につながれていますので、常に電源を入れておく必要があります。もちろん非動作時はスリープ状態になり、電力は抑えられると思いますが、何といっても電話ですからね、24時間ON状態にせざるを得ません。

例えプリンター機能を使わなくても、電話時、FAX受信時、プリンターがPCにFAXデータを送ったり(PCFAX機能)と、頻繁にスリープとオン状態が切り換わっていました。

電源投入時に、装置が勝手に自己メンテナンスしている可能性もありますが、それはわかりません。少なくともそのような内容はマニュアルには全く記載されていません。

詰まりやすくなったのは、事業を畳んで個人で使うようになってからです。FAXも使わなくなったので、使う時だけ電源を入れるようにしました。そうしたところ、たちどころに印字にカスレが出始めました。

それまでトラブルがなかっただけに一体どうしたのだろうと驚きました。電源を落とし始めたタイミングとトラブルが頻発するようになったタイミングが完全に同期していました。

100%経験則ですが、電源を入れっぱなしにしておくことで、インクがつまりにくくなる可能性があります

できれば染料インクにする

使う頻度の少ない色のカートリッジは染料タイプにした方がインク詰まりのトラブルは少なくなります。

FAX付ビジネスプリンタでは、純正インクを使ったことはほとんどありません。ビジネス用なので、サードパーティー製のインクを使うことでトラブってしまうと仕事に差し支えます。それでも互換品の価格の安さの方を取りました。

互換インクが安価なのは、インクが染料であることも理由のひとつです。実際のところビジネス用途だとほとんどがクロ印刷で済みます。カラー原稿もカラーの必要性がないならモノクロで出力していました。

顔料インクは長期保存性がいいのが売りのひとつと思いますが、今の時代、紙で保存しなくてはならない情報は決して多くはありません。

使う頻度の少ないカートリッジ、特にカラーなどはインクのつまりにくい染料タイプにした方が無難だと思います。(どんな印刷をするかによります)

インクカートリッジはヘッド一体型にする

印刷頻度が少ない場合は特に、ヘッド一体型インクカートリッジタイプの機種がベターだと思います。

以前使っていた2台のEpsonプリンタは両方ともヘッド固定型で、インクタンクのみを交換するタイプでした。

このタイプは、インクカートリッジはお安く済むものの、ヘッドがダメになったら本体丸ごとダメという状態になってしまいます。

ヘッドがいかれた際には修理でヘッドを交換しようかとも考えました。ですが、修理費と新規購入費用を比べると、最新機種ならともかく、型落ちした投げ売り機種の方が明らかに安く済みます。

ヘッドだけがダメになったプリンタがあまりにも不憫で、その後はCanonのヘッド一体型カートリッジタイプの製品に切り替えました。

ヘッド一体型は、互換インクであってもインクのみタイプに比べ倍くらいの金額になってしまいます。

ですが、使う頻度が少ない分コストの負荷はさほど大きくはありません。それよりも、ヘッドがダメになった場合に本体丸ごとダメになってしまうという残念なことにはなりません。ヘッドがダメなら、カートリッジを交換すればいいだけですから。

長年インクジェットを使って、ヘッド部分も消耗品であることを痛感しました。印刷紙からのホコリやインクの乾きによるヘッドの詰まりもあると思いますが、プリンタ自身のシステム上の問題も無視できません。詰まりかけたヘッドの洗浄はインクの高圧噴射で行われています。この高圧噴射による機械的なヘッド破損も少なくないように思います。

実際クリーニングするほど印字品質が悪化するという事態も何度か経験しています。できるだけクリーニング回数が少なくなるような使い方がベストなのでしょう。

カートリッジがヘッド一体型かどうかはさておき、少なくとも、ヘッド部分がリーズナブルな価格の部品として入手でき、簡単に交換できるかどうかは長く使うための重要な条件のひとつではないかと思います。

いくら洗浄してもヘッドの詰まりが改善しなかった家庭用プリンタ

メンテナンスBOXタイプがいい

自分で交換できるメンテナンスBOXタイプのプリンターの方が長持ちさせやすいと思います。

メンテナンスBOXは、プリンタ本体によるヘッドクリーニングなどの際に出た廃液をためておくための入れ物です。

プリンタの底面に吸水シートを敷き、そこに廃液をためる非交換型タイプもあります。この吸水シート固定タイプは、廃液がたまったら修理で吸水シートの交換とチップのリセットを行う必要があります。修理に出す代わりに、自分でツールを購入してシート交換とチップリセットを行う方法もありますが、ここまでやる人がどれほどいらっしゃるかはわかりません。

いずれにしても、廃液がたまってしまったらプリントアウトが全くできなくなってしまう機種もあるようです。廃液が溢れてしまいますので、止むを得ませんね。

特に高頻度で印刷する人は、自分で交換できるメンテナンスBOXタイプかどうかは、重要なポイントのひとつだと思います。

印刷紙がBOXから給紙できるタイプを選ぶ

インクジェットプリンタで面倒なことのひとつに、給紙フィーダーをセットして、わざわざ一枚一枚印刷紙をセットしなくてはならないことがあります。

面倒じゃありませんか?

この面倒さのせいで、プリントアウトを止めて画面で確認するだけでいいや、と思ったり、紙への出力ではなくPDF出力で済ませることも少なくありません。

無駄に印刷する必要はありませんが、より手軽に印刷できる環境であれば、印刷頻度は自動的に高まるように思います。印刷数が大量になり過ぎて困るということはあまりないと思いますよ。むしろ印刷の機会はどんどん減っていますから。

インクの詰まりのために定期的に、ある意味無理無理印刷するのではなく、必要な印刷が必要な時にトラブルなく行えるようにしたいものです。

ヘッド一体型カートリッジ、前面からのボックス給紙(A4、100枚)のできるコンパクトな複合機

メーカーへの提案

インクジェットプリンタには定期的にセルフメンテを行わせてください。

電源は落としてはいるものの、大体の場合本体はACにつながれているはずです。印字回数が減ったと認識したら、勝手に立ち上がって、勝手にヘッドクリーニングを進めてもらっていいように思います。

低頻度のせいでヘッドが詰まり印字がかすれたら、結局ヘッドクリーニングを何度か行わなくてはなりませんからね。

タイトルとURLをコピーしました