着物(留袖、単衣)を着たマネキンの全身ポーズです。着物回転ポーズ11立位は、両手を背中に回したポーズです。
着物回転ポーズ11立位(水平)は、カメラ高を約120㎝にて撮影した10度ステップ、360度の回転イメージです。カメラアングルは俯瞰約10度です。
このページの写真は、写真のままで加工、あるいはトレースやデッサンなどに自由にお使いください
着物回転ポーズ11立位(水平)
解説
ワイシャツの時も感じていたのですが、着物の撮影でも時々感じることがあります。シワ、というか、シワが作るダイナミックなラインが本当にきれいだということです。
このポーズでは、手を後ろに組んでいますが、手をどのように後ろに移動させればよいかに悩みました。できるだけ自然に、そして左右対称に前から後ろに腕を移動させるのですが、必ずと言っていいほどたもとの形状が左右で非対称になります。
それが、ほんのわずかな違いというなら大した問題ではないのですが、下に垂れた部分がカラダの前に来るか後ろに行ってしまうかぐらいの大きな差です。
実際に人間が着て、活動している場合は、たもとの形はできなりでしょう。その時々の姿勢や勢い、腕の回し方できれいに垂れ下がる場合もあれば、腕にくるくるとまとわりつくこともあるかも知れません。およそきれいに見える形状になることの方が少ないのかも知れません。
ではイラストの場合はどうなのか? モデルが静止している場合であれば、できるだけきれいに描きたいと考えるように思います。左右対称のポーズで、たもとが左右非対称だと見る人は何か特別な意図を感じてしまうかも知れません。
そう考えると、イラストは目に見える対象物を単に見せているだけでなく、やはり何が言いたいのかという意図や表現もまたとても重要なのだと改めて感じます。
左右対称に、かつ、できるだけ自然に見えるように、何度か腕をゆっくりと、あるいは素早く前から後ろに移動させ、どうにか左右対称に近いたもとの形ができました。そうして出来上がったポーズの後ろ姿、後ろから見たときのシワのラインの美しさに強い感動を覚えました。