オヤジ流アクションドール・オリジナル着物の作り方

ミニチュア着物の制作
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27cmドールに合わせたオリジナルサイズの着物を手芸用テープを使い試作してみました。

着物を仕立てるにあたり書籍「ゆかたのドール・コーディネイト・レシピ」を参照しました。書籍ではプロセスの説明に多くの写真が用いられており、視覚的にはわかりやすい内容だと思います。ただ、専門用語が多用されているため、裁縫の経験のない私には説明文を読むのに苦労しました。

また、用語だけでなく型紙の読み方もよくわかりませんでした。型紙を読むにはある程度の裁縫に関する知識が必要となります。

そこで、この記事(あるいはこのサイト全体)では型紙を機械図面として表現することといたしました。

参考書籍の内容に加えて、ドール用の着物現物、ネット上に散らばっているベテランの方々がアップしている型紙や作り方を参考に、裁縫未経験の男性にとってもなじみやすい(であろう)機械図面式でオリジナル着物の型紙を表現してみました。

型紙図面

今回作成したオリジナルデザインの着物の型紙図面です。普通は「型紙」と言いますから、「型紙図面」は適当に思いついた造語です。

袖の長さは100mmです。つまり原寸で60cmなので、おおよそ2尺となり、小振袖程度の長さとなります。

この型紙図面にはすべて機械図面のルールに従って寸法を入れています。そのため、型紙に慣れた方からみると相当違和感があるかも知れません。

添付図面は原寸でプリントアウトすれば、そのまま型紙として使えます。

図面はご自由にお使いください。

型紙図面の説明

  • 袖は、左右共通なので、図面としては一種類になります。同じものを2枚作ります。
  • 身ごろ(ボディ部分)は、左右別々の図面にしています。形としてはミラー対称になります。
  • 外周の太目の実線はテープ代(裁縫の場合は「縫い代」と言います)を含んだ外形線。この線で布をカットします。
  • 内側の細目の実線は折れ線。
  • テープ代はすべて5mm幅。
  • テープ代についている(1)(図面では〇番号)~の番号は、組み立て順。
  • 襟の図面は描いていません。以降の説明の中でサイズや加工について説明しています。

制作プロセス

制作の流れを、写真を用いて説明いたします。説明の中に図面に書かれた番号が何度か出てきますので、都度図面を参照していただきたく。

準備

制作には糸を一切使わず、すべて布用接着テープで貼り合わせました。ゴワゴワした仕上がりになるとは思いますが、裁縫初心者にとっては、縫い合わせよりも作業的には楽だと思います。もちろん裁縫が得意な方は縫っていただいて構いません。ただし、説明はすべてテープ貼り前提になっています。

テープ幅が5mmなので、図面上のテープ代はすべて5mmに統一しました。

今回用いたテープは次の製品になります。アイロン接着前は、普通の両面テープです。テープだけだと仮止めになり、ミスったら何度でもやり直しがききます。アイロンがけすることで本接着となります。

私のようなぶきっちょさんには神的なツールです。

位置合わせも失敗しがちですし、それ以上に裏表も間違えやすいものです。一度張り合わせてから再確認できるのは本当に助かります。

ただし、生地によってはシミになる可能性があるそうで、事前にきれっぱしで確認してみました。

生地にテープを貼り付けます。

適当に重ね合わせて、アイロンがけした状態です。特にシミも見られず、この生地では問題なく使えそうです。

生地は生成(きなり)という、一般に裏地に使われる、薄手のやや品質の低いものです。

色は生の綿の色で、ところどころに茶色いカスのような色がついています。ただ、このナチュラル感がたまらないく良い感じです。今回は、トライアルということで適当な長さのきれっぱしを買ってきました。

型紙を置いて、生地の必要量を確認します。おおよそ20cm幅あれば、今回のサイズであれば一着作れそうです。

20cm幅でカットし、アイロンがけした状態です。

袖のカット

生地をカットするためのマットに、生地を固定するための低粘着の両面テープを貼りました。この固定の意味は、シワにならないよう生地を軽く張ることと、カット中の生地のずれを防止するものです。

2枚の袖なので、一枚に2か所、計4か所にテープを貼りました。

2枚の袖が採れるサイズの生地をマットに張り付けた状態です。

さらに生地の上に型紙を貼り付けます。動かない程度に小さくカットした低粘着の両面テープをそれぞれ2か所に貼り付けました。(テープサイズが大きいと、はがす際に布が変形しやすいです)

生地の無駄とカット数が最小限になるよう、直線部分を接して並べました。

カットにはロータリーカッターを用いました。日常生活ではあまり使うことのないカッターですが、布のカットにはなくてはなりません。布に型紙を重ねた状態で型紙ごとカットしていきます。

このカッターがなければハサミで切るしかありませんが、その場合は、型紙を布に転記しなくてはなりません。

5mm幅の小さなカット部分については、彫刻刀を用いました。

円弧部分は、多面体近似です。袖の外側の円弧部分は表に返すと見えなくなる部分です。ここはざっくりで問題ないと思います。

袖(1)

図面の(1)部分を加工していきます。生地は基本的に裏側から見ているものとします。

この部分は、5mm幅で谷折りをして、貼り合わせるだけです。端面に合わせて5mmテープを貼り付けます。

テープの端っこは、ハサミでカットします。

図面の(1)部分にテープを貼った状態です。

谷折りで、内側に折り曲げ、仮止め状態で問題なければアイロンがけをして接着します。

身ごろ

裁縫の本やネット上の解説では、着物のボディの部分を「身ごろ(みごろ)」と呼んでいます。胸側が「前身ごろ(まえみごろ)」で、背中側は「後身ごろ(うしろみごろ)」と呼ぶようです。

私のような裁縫未経験者にとっては、まずこれらの用語でつまずきます。なので、このブログの中では、こうした専門用語は必要最小限にしています。ただ「身ごろ」くらいは覚えておきたいと思います。

身ごろの型紙は、左右半身で一本の細長いものになります。肩の線でテープ止めして接続しておきます。

生地のサイズを最小限にするために、直線部分を合わせます。

袖と同様に、カッターマットに小さくカットした両面テープで4か所程度貼り付けます。

さらにその上に型紙を貼り付けます。

直線部分をロータリーカッターで、どんどんカットしていきます。

R部分については、円弧型の彫刻刀でカットしました。この部分は、襟で隠れる部分なので、さほどの精度は必要ありません。

一通りカットし終え、片方の型紙を取り外した状態です。

身ごろ(1)

身ごろの(1)部分は、袖と同様に谷折りで内側に折りたたむ部分です。布の端面に合わせてテープを貼っていきます。

この両面テープですが、テープの台紙をはがすには、一秒ほどの軽いアイロンがけが必要と説明されています。確かにそうしないとなかなか台紙からはがれません。布側よりも台紙側の粘着力が大きいからです。

ただ、端の部分を布に強く押しつけなじませると、布との粘着力が増すようです。以後アイロンがけをせず、ヘラでなじませてからはがすようにしました。

はがす際は、ピンセットを用いました。

身ごろ(2)・・・背中の縦中心線の接着

左右の身ごろは背中の中心線で接着します。テープ代(2)の部分です。

ここからしばらくは表側にテープを貼り付けることになります。生地には裏も表もなく、見た目は全くいっしょなので注意が必要です。

(1)で、折りたたんで張り付けた側が裏になります。以後、作業毎に裏表を確認しながら進めます。

写真は、左右の身ごろの表側を合わせた状態です。

裁縫用の文鎮は何かと重宝しますので。出来るだけ小さめの物を最低2個は用意しておくとよいです。テープ貼り付け個所を確認します。

私の場合、右手にピンセットを持ち、端を抑えながら、左手でテープを伸ばしていくと比較的精度よく貼り付けられました。

貼り合わせる前にもう一度裏表を確認します。今見えている面は表側です。表どうしを貼り合わせますので、片方をひっくり返して重ねればいいことになります。

端面を揃えながら端からゆっくりと重ねていきます。

左右の身ごろが重なった状態です。今見えている面は裏側です。問題なければアイロンがけします。

テープ代(3)・・・袖付け

次に、身ごろと袖を接着します。先ずは、接着箇所と表裏の確認です。

重ねる部分の位置合わせをして、再度裏表を確認します。

袖の表側、身ごろとの接続部にテープを貼りました。

身ごろ側の接続部分に重ねます。身ごろの表側と袖の表側が接している状態です。

左右の袖を仮止めした状態です。今見えている面は身ごろ、袖とも表側です。もう一度裏表を確認し、問題なければアイロンがけします。

身ごろ(4)・・・側面の接着

裏にして状態を確認します。

裏の状態で、肩のラインで2つ折りし、身ごろの前後を重ねます。身ごろと袖の両方に(4)がありますが、まずは身ごろ側の(4)を貼り付けます。この部分は、身体の側面になります。

何となく着物っぽい形が見えてきました。

生地の表側にテープを貼り付けます。

左右側面を接着します。

袖(4)・・・たもとの接着

袖の(4)にテープを貼ります。この部分は「たもと」になります。

直線部分は縁に沿って真直ぐ貼りつけます。

R部分については、型紙を切り抜き、テープ代にガイドとして当て、このラインに沿ってテープを貼っていきます。小さく、台形型にカットして数枚に分けて貼り付ければ形が出せます。

身ごろ(5)

ここまでくると、もうすっかり着物の形です。表に返す前に、身ごろの左右の端面を谷折りして貼り付けます。この部分は、縦の部分と横の部分がありますが、今回は縦部分のみの加工とします。

問題なければ、アイロンがけします。

表返し

ずっと裏ばかり見てきましたが、ここで初めて生地をひっくり返して、本来の向きにします。

折りがついていないので、全体的に丸くなっています。

好きなところから、アイロンがけをして折をつけていきます。袖からの方がやりやすいかも知れません。

襟については、特に図面も型紙もありません。4cm幅で、30cmほどの長さがあれば、襟が作れますので、残った生地から必要なサイズを切り出します。

最初は、2つ折りで2cm幅になるようアイロンがけします。

次に、各端面を内側に折り曲げ、1cm幅にしてさらにアイロンをかけて折り目をつけます。

襟の基本形です。

襟の取り付け(6)

最初に、身ごろ上部の襟のつく部分(6)に加工を施します。

首周りの円になっている箇所は、3,4mm程度の深さの切り込みを入れておきます。だいたい5mm間隔ぐらいでしょうか。

襟の中央の折りを開いた状態で、直線部分から貼り付けていきます。身ごろの5mm飛び出した部分の表側にテープを貼り、襟を写真のように貼り付けます。

襟の端部分は、適所にテープを貼り、内側に折り曲げて固定します。

首周りの切り込みを入れた部分の表側にテープを貼っておきます。

襟を円筒形に巻き付けるように、切り込みを入れた部分を順に貼り付けていきます。

ひとつひとつ形を整えながら貼り付けます。

首周りを貼り終えたら続けて直線部分を貼り付け、余った襟部分は数ミリ残してカットし、開始部分と同様の処理をします。

開いた状態の襟の内側にテープを貼っていきます。

首周りは円柱状になっているため、テープを一度に貼るのは難しいかも知れません。小分けにして、何か所かに分けて貼り付けると作業しやすいと思います。

テープを貼ったら襟を折りたたみ、仮止めします。

前側はこんな感じです。

後ろ側はこんな感じです。

首周りは袖用のアイロン台を使ってアイロンがけしました。

直線部分のアイロンがけには平台を使いました。これで着物は出来上がりです。

男子用と比べると一回り小さいサイズです。

まとめ

まあ、どうにかこうにか形にはなりましたが、いくつか要改善点があります。

  • 首が出すぎ。襟の角度はもっと上げた方がキッチリとした印象になるかも知れません。(長じゅばんの襟だけを見せてもいいかも知れません)
  • 袖の付け根がダブついている。この部分は縦に3cmほどの幅にしたが、2cm程度の方がきれいに見えるかも知れません。
  • 身ごろ(おくみ)は、もっと幅があってもいいかも知れません。袴で隠れる部分なので、今回はこのままでもいいのですが、この寸法のまま浴衣や着物に発展させた場合、ちょっと幅不足と感じるかも知れません。
  • 袖の丸みが多面体のままです。テープの貼り方の問題ではなく端面処理の仕方に工夫が必要なのかも知れません。

この作業で使用したツール

この作業で使用したツールをご紹介します。

私のような裁縫オンチのためにある布用接着テープです。2,3mm幅のタイプも出て欲しい。

このアイロンは、購入時Amazonさんにはなく、楽天のユザワヤさんから購入しました。今現在、ユザワヤさんにも在庫がないようです。

布地の主に直線部分の裁断には、このカッターを用いました。

ハサミは、テープが歯につかないフッ素コート加工のものを使いました。

布地や型紙の固定には、このテープを用いました。

布地(生成)は、こちらのお店から購入しました。

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