今回のアイコンのテーマは「塩」です。
塩と聞けば、白い粒状の調味料をイメージすると思います。それをそのままアイコン化してもうまく伝わらないと思います。そこで食卓塩の容器に入った塩をアイコン化したいと思います。
アプリにはクリップスタジオペイント(以下クリスタ)を使い、ベクトルっぽいプレーンな絵柄で表現してみたいと思います。
制作プロセス
写真撮影
写真撮影は、撮影ボックスにて、正面からのフラッシュ有(写真左)となし(同右)の2パターンで撮影してみました。
カタログなどに用いる写真であれば、影のない右の写真が選ばれると思います。ですが、イラストという点ではどちらとも言えません。今回は、特にキャップ部分の陰影とハイライトに着目して、イラスト化しやすいと思える左の写真を選びました。

外形線
いつものように、ベジェ曲線で外形線を引いていきます。

キャップ
外形線を描いた後は、普通のデジ絵プロセスで描いていきます。まずは、キャップからです。
赤で下塗りを行い、トップ部分には、別レイヤーで、白をオーバーレイで重ねました。

透明ガラス容器
透明ガラス容器の下塗りは、明るいグレイです。

塩
塩は、エッジの部分には、水彩毛筆を使い、内部はバケツで白を流しました。エッジの部分のディテールはアイコンサイズだとほとんど見えないと思います。こだわらなければ、Gペンで縁をギザギザに描きこむだけでいいと思います。

塩の部分ややや色が濃いのですが、後々調整します。

文字とマーク
ここで、一度全体の調子を見たいと考え、文字とマークを入れてみました。「塩」の文字は、単純にフォントを打ち込み、ラスタライズしたのち、メッシュ変形にて歪みを入れています。
また、逆三角のマークは、容器のマークをそのままトレースしています。(※マークなのか、模様なのかはわかりません。意匠登録がある可能性があります)

塩のテクスチャー
全体の雰囲気がつかめたところで、ディテールを描きこんでいきます。
塩の質感を出すために、「漆喰」テクスチャーをオーバーレイで重ねました。

塩レイヤー、漆喰レイヤーそれぞれの色調整を行い、それっぽくします。

キャップ側面の立体影
キャップ側面にグラデーションを使って、うっすらと立体影を入れました。

ガラス容器の色の濃い部分
ガラス容器は、周りの光や影を拾って、複雑な陰影を作りますが、特に色が濃い部分をGペンで描きこみました。
ガラスの陰影がどうしてこうなっているのかはさっぱりわかりません。できた影の形状をそこそこ忠実にトレースしています。

全体像は、こんな感じです。同時に左右に立体影をグラデーションで追加しています。

ハイライト、ガラス容器のぼんやりとした陰影、塩の影
仕上げの段階です。キャップ部分にハイライトを描き入れました。正面からの強い光を意識して、中央部分に点および線で表現しました。
また、ガラス容器の中のぼんやりとした薄いグレイの影を不透明水彩筆で描きこみ、部分的にぼかしを入れました。塩の上部にもぼんやりとした影を追加しました。

ガラス容器の左右、底面にグレイを追加し、塩の左右にも立体影を描きこみました。

外形線の調整
最後に、外形線の幅と色を調整して完成です。

塩・カラー絵文字アイコンデータ
塩・カラー絵文字アイコンデータです。472ドット角のPNGデータです。ご利用ください。
また、アイコンデータ・ダウンロードページからもダウンロードできます。
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