イラストのための和装ドール・ポージング(5)

着物・和服ポーズ

27㎝ドール素体の各部の寸法を実際に測ってみたところ、手足のサイズが実際よりもかなり小さめにデフォルメされていることがわかりました。

和服に添付されてきた足袋のサイズを測定したところ、足袋のサイズは人間の6分の1サイズに近いものでした。そこで、今回はこの足袋に合わせて足先部分のみハンドメイドすることにしました。

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足先のカスタマイズ

素材

ドールのカラダはプラスチック製です。体部は硬めのプラスチックで、頭部は柔らかな塩ビ製です。

ドールに合わせるなら、樹脂粘土などの素材が適しているかも知れません。ただ、今回の場合、足先は足袋に隠れてしまいます。なので、形がある程度整ってさえいればさほど精度よく仕上げる必要はないと考えました。

素材としてはいくつかの候補が考えられます。比較的簡単に入手でき、手軽に造形できるものとしては、樹脂粘土、石粉粘土、紙、木、スタイロフォームなどでしょうか。

今回は、さほど高い精度が必要ないことから、MDF材を使ってみることにしました。

MDF材は、一見すると紙(クラフト紙)のように見えますが、樹脂で固めた樹木繊維とのことです。材木のように目や節がないため加工しやすく、比較的丈夫です。丈夫と言っても、さすがに木や竹のようなしなやかさはありません。

どの程度のサイズでどれほどもろくなるかは、今のところわかりません。作りながら確認したいと思います。

今回用意したのは、厚みが、6㎜、5.5㎜、4㎜、2.5㎜の4種類です。ただ、5.5㎜厚の素材は、実際に測ってみると限りなく6㎜に近いものでした。

これらは近所のホームセンターの木材置場に置かれていたもので、比較的入手しやすいサイズと思われます。

MDF材の加工のしやすさ

まずは6㎜厚の素材で、カッターを使っての切断を試してみました。

片面からカッターを入れ、数十回ほど往復させましたが、板を分断するところまではいきません。カッターの刃がある程度の深さまで進むと、さすがに引き切るのが大変で、適当なところで裏側から刃を入れました。

裏側から刃を入れて、ほんの数回スライドさせたところで、ボードは切断されました。

6㎜厚でもカッターで切れないことはありません。ただ、刃を入れる回数が非常に多く、カッターによる切断作業は現実的とは言えません。やはり木材と同じく鋸を使うのが妥当と感じました。

カッターによる切断面は、こんな具合です。表裏からの刃の位置ずれはさておき、切断面はかなりきれいです。

足先図面

足先の図面です。

つま先も曲げられるようにしようと考え、足首と2か所に関節を作りました。ただ、今回は初めてでもあり、つま先側の関節はなしにしました。足首は前後方向にのみ可動するようにしました。

カット

カットは、主に鋸を使いました。一般の木工用ではなく木工細工用です。

あさりのない鋸でもスムーズに切り込めます。一般の木材に比べると素材の柔らかさが感じられます。鋸による切断面はこんな具合です。思っていたよりもはるかにきれいな切口です。

切り出す形状を素材に鉛筆描きして、細かくカットしていきます。

どんな小さなカットでも、当て木をするようにしました。

カット面です。

片側の足先は、4つのパーツできています。そのうちのひとつです。

軸以外の3つのパーツが揃いました。この3つを貼り合わせて片足を作ります。

足首の関節に当たる、軸の部分です。

オリジナルのパーツの軸径を再確認します。円定規のΦ4㎜にちょうど入るサイズです。Φ3.5㎜には入りません。ちなみに、鉛筆で描いた円が4㎜径になるように、円定規の4㎜径の穴は、4㎜よりも若干大き目です。

軸パーツの軸になる部分は、最初にカッターで多面体にします。

その後、サンダーを用いて円筒形に仕上げます。途中、ドールの足に装着できるかどうかを確かめながら少しずつ削り込んでいきます。足首の回転軸のRの部分も同様に、カッターで粗く削ってから、サンダーで仕上げます。

足先の3つのパーツを木工用ボンドで接着しました。

まだRをつけていない状態ですが、一度この状態で装着してみました。

図面では、足首は前後にしか曲がりません。しかしここで、左右方向にも若干の回転が必要なことに気がつきました。写真でわかるように、足を広げると、足先の外側が浮いてしまうのです。

ここまで進めたところで、立った姿勢が不自然に感じられる可能性が少なくないと判断しました。若干の設計変更が発生しますが、回転機構の代わりに、例えば軸の素材を柔らかなアルミ線にするなどして、フレキシブルに曲がる機構を施してはどうかと考えました。

まとめ:工具一式

今回の記事はここまでです。最後に、今回使用した工具一式をご紹介します。

ご覧のように、ほとんど説明のいらない、ごくごく一般的な工具のみ使用しました。

MDFという素材は、直線で切る、そして平面(あるいは円筒面)のやすりがけだけなら、こうした一般大工道具で十分工作できます。

実際に作業を行って、感じた点を箇条書きにします。

  • 鋸は、刃の細かな細工用がベター。
  • 鋸は、大きなものと小さなものがあった方が使い分けができて作業性がよい
  • 鋸は、薄刃で、アサリのない導突の方が切り口がキレイに仕上がる
  • 薄刃の鋸の場合、背の部分に補強が入っているものが多いが、この補強は作業上はかなり邪魔
  • 定規類は小型のものの方が使いやすい。可能な限りミニチュアなものを用意したい。
  • サンダーも小型のものが使いやすい。大型だと、加工物が見えにくく、ミスが発生する可能性が高くなる。

次回は、設計変更+再加工を行います。

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