2021年6月時点のイラスト関連の仕事の実態

イラスト制作一般
スポンサーリンク

イラスト関連業務調査(2021年6月)

2021年6月時点の、ネット求人サイトに掲載されているイラスト関連業務の募集記事から、必要項目をピックアップし、まとめてみました。

イラスト関連業務・調査方法

「イラストレーター」でキーワード検索を行い、得られた懸案をここではイラスト関連業務としました。

検索を行ったサイトはネット求人サイトのひとつであるindeedです。地域は東京都としました。東京都とした理由は、件数が多いことに加えて、イラスト関連の様々な業種が集中していると考えたからです。

結果として得られた求人約500件から一割に当たる50件をサンプルとしてピックアップし、募集内容を集計しました。

イラスト関連業務・調査内容

イラスト関連業務における待遇、給与、業務内容、ジャンル、募集条件(スキル、バックグラウンド)などの項目を募集記事から抽出しました。

イラスト関連業務・調査結果

各項目の調査結果は以下となります。

イラスト関連業務・待遇

2021年6月東京都におけるイラスト関連業務サンプル50件における「待遇」

「待遇」については、約半分が正社員でした。イラスト関連業務であっても、一般社員として受け入れる企業が多いということになります。

それ以外の半数は、契約社員や派遣、業務委託で分割されます。正社員が半分とは言え、残りの半分は不安定な有期契約での雇用ということになります。

イラスト関連業務・給与

イラスト関連業務給与年額(最高額)(単位:万円)

給与については、能力に合わせて月給や年俸を調整している企業がほとんどです。また、パートやアルバイトの場合は時間給が基本となります。

このグラフは、各企業の最高額を年額に換算した値(万円)を集計したものです。パート、アルバイトについては、社員の就業時間(週5日、1日8時間)で計算しました。

また、今回ピックアップした50件における給与の最高額、最低額、平均額は以下になります。

年間給与最高額1000万円
年間給与最低額200万円
年間給与平均額450万円

イラスト関連業務・業務内容

業務内容は、イラストの制作が全体の約3分の2を占めます。

スタッフの多い企業では、「キャラ」や「背景」のように、各担当者にパートが割り振られますが、企業によっては、キャラや背景のみならず、広告やパッケージなどの付帯作業も任せられるようです。「イラスト全般」には、こうした付帯作業込みの業務内容も含まれます。

制作以外のイラスト関連業務としては、進行管理やアートディレクターなどのマネージメント業務になります。マネージメントであっても、制作についての知識は必要です。場合によってはイラストレーター(社内・社外)に対して具体的な指示を出さなくてはならず、高いクリエイティビティが求められます。

イラスト関連業務・ジャンル

イラストレーターを必要とするジャンルは、ゲーム関連の割合が6割以上を占めます。

イラスト関連業務・募集条件

募集条件が明記されている募集は全体の7割程度です。1年から3年の「実務経験」ありが12%で、年数は定めずに「実務経験」あり(「希望」も含めて)が56%で、トータル68%となります。

「記載なし」は3割ほどです。記載のない募集記事の文面からは、実務経験があろうがなかろうがとにかく描ける人に来て欲しいという切実な思いが伝わってきます。

イラスト関連業務・その他(勤務場所や勤務日数、時間)

その他の項目についてです。

  • 勤務場所:ほとんどが社屋での業務となり、リモート勤務はごくわずかです。
  • 勤務日数:ほとんどが一般的なフルタイム業務になります。週5日、一日当たり7~8時間で、月の残業が20~30時間という企業が目立ちました。
  • それ以外の規則:多くの企業は、制約の少ない、自由な雰囲気をうたっています。私服OKで、時間に融通の利くフレックスタイムを導入しているところも少なくありません。
  • 年齢制限:年齢制限を設けた募集記事はほとんどありません。ですが、「社員の年齢は全体的に若く、特にイラスト関連業務を行っている部署は20代~30代で占められている」というような企業や職場の雰囲気を伝える記事が多く見られます。40代以上は応募したくても応募しにくいでしょうね。

イラスト関連業務・まとめ

今回の調査結果を見る限り、納得できる部分が少なくありません。

特にジャンルでは「ゲーム、エンタメ」が圧倒的な割合をしめています。このジャンルなら、2Dデザイナー、イラストレーターに加えて、3Dモデラーなども求人の割合が少なくないと思えます。

いずれにしても、30代までなら企業側も喜んで受け入れてくれそうです。

イラストレーターとして限界を感じているなら、ディレクターや進行管理という関連業務に目を向けてはどうでしょうか。こうした業務もまたクリエイティブ業務のひとつですし、特に良い点は、企画立案ができることや、社内外の業務関係者と広くコミュニケーションが取れる点です。

残念ながら、40代以上の未経験者がすんなりと入っていける業界、業種とは思えません。あるとすれば、50件中1件だけあった「イラスト講師」の仕事でしょうか。子供たちにイラストを教える塾講師の仕事ですが、年配であっても知識と経験があれば可能かも知れません。

この業界では、私のような定年退職組は浮いてしまうと思います。そもそも私の年代でゲームをやっている人を見たことがありませんし、SNSでさえほとんどおらず、私のようなもの好きは少数派です。

記事関連サイト

indeed

コメント

タイトルとURLをコピーしました