この記事は書きかけです
イラストレーターが主体的に制作できるコンテンツのひとつに絵本があげられます。
苦心の末に作り上げたコンテンツは、書籍化、電子書籍化はもちろん、様々なメディアで積極的にアピールしたいところです。
ただし、絵本動画コンテンツとしてYoutubeにアップする場合には注意が必要です。特にジャンルを「子供向け指定」した場合には思わぬ制約が発生します。
この記事では、絵本動画コンテンツの「子供向け指定」をおすすめしない理由をお伝えします。
Youtube「子供向け指定」の問題点
子供向けコンテンツをYoutubeに掲載する際、積極的に子供たちにアピールできるからという理由で「子供向け指定」を案内されます。
「子供向け指定」を選ぶことでアップしたコンテンツは「子供向け」ジャンルに分類されます。他の一般コンテンツとは異なる特別感が得られることから、とても意義のあることのように感じられます。
しかしながら、このジャンルにはいくつかの制約があり、そうした制約の割には大したメリットがないことに遅かれ早かれ気づきます。
「子供向け指定」の問題点をいくつか挙げてみたいと思います。
「子供向け指定」コンテンツには広告がつかない
「子供向け指定」コンテンツをYoutubeにアップしたことのある人であればおわかりと思いますが、「子供向け指定」コンテンツには広告がつきません。理由は明確にされていませんが、仮に広告をつけたところで、ターゲットが子供だとマーケティング的に広告効果が乏しいことは確かです。
広告がつかないため収益は発生しません。しかし、運営者に対して全く収益がないわけではありません。相当数のコンテンツと視聴数があれば、多少の収益は得られるとのこと。ただ、一般のコンテンツに比べると微々たるもののようです。
「子供向け指定」コンテンツでの収益化にはあまり期待しない方がいいようです。
他の「子供向け指定」コンテンツに関連付けてくれる?
「子供向け指定」することで、他の「子供向け指定」コンテンツが視聴された場合に候補のひとつとして上位に出してもらえる可能性があるとの説明があります。収益化はさておき、積極的に他のコンテンツに関連付けてくれるのであれば、「子供向け指定」は意義あることと思います。
しかし、もしこれが有効に機能しているのであれば、再生回数は自ずと伸びるのではないかと思います。絵本などの子供向けコンテンツの再生時間は短く、視聴したい子供たちは、次々とどん欲に視聴していきます。結果から察するに、「関連付け」が満足に機能しているようには見えません。
私がアップしていたコンテンツですが、関係者による視聴が何回かあったものの、その後の再生数はほぼゼロで、実際には見てもらえるチャンスさえ得られていなかったことがわかります。
積極的に検索されるわけではなく、検索もされにくい
今現在アップしているコンテンツは2歳から6歳向けの作品です。さすがにこの年齢層の子供たちが自分が見たいコンテンツを文字検索するとは思えません。検索については親や大人のサポートが必要です。
しかし、よほどの有名な作品でもない限り作品名称で検索されることはありません。
価値観の広がりとともに一般的なキーワードは日々膨張していると感じられます。ですが、こと「子供向け指定」コンテンツに関しては、「絵本」は「絵本」でしかありません。「子供向け指定」コンテンツの検索に使われるキーワードはどうしても限られたものになってしまいます。
膨大な「絵本」コンテンツの多くが「絵本」や「年齢」等の限られたキーワードでしか検索されないため、新参者のコンテンツが上位に来る可能性は極めて低いと思います。
再生リスト化ができない
広告がつかないことに加えて、子供向けコンテンツは再生リスト化もできません。他の大人向けコンテンツといっしょに閲覧される可能性が高まるため禁止としているのでしょう。
子供向けコンテンツの有効活用
シンプルな構成の絵本は、コンテンツとしても制作しやすく、また、子供たちに喜んでもらえるとてもやりがいのある仕事のひとつだと思います。
作ったコンテンツを広く知ってもらおうとすれば、まずは費用のかからないネット掲載を考えると思います。特に今なら多くのギャラリーが集中するSNSや動画サイトへの掲載を最初に考えるでしょう。
Youtubeについては、「子供向け」ジャンル指定ができる点を当初は素晴らしいと感じていました。ですが、「子供向け指定」したところで、全く候補に挙がらないのであれば、この「子供向け指定」の意義は乏しいと感じられます。
子供たちに見せないよう「大人向け」に指定することは倫理的に必要なアクションです。対する「子供向け指定」は誰かの閲覧を禁止するものではなく、積極的に取り上げてもらうために行うものです。これが機能しないなら、「年齢制限なし」で何ら問題はないように思います。
あくまでも広告として活用する
Youtubeを最終ゴールとするのではなく、リアル書籍や電子書籍の広告として活用するのであれば意義は高まります。
この場合、「子供向け指定」はせず、「年齢制限なし」のコンテンツとして再生リストを作り、他のコンテンツと積極的に連動させるべきでしょう。
クリエーターのポートフォリオとして活用する
また、視聴を目的とするのではなく、クリエーターのポートフォリオとしての活用であれば、あえて視聴者数を稼ぐ必要はありません。こんな作品が作れますよ、というスキルやセンスをアピールする場として活用するわけです。
個人サイトやPixivなどの交流サイト、クラウドソーシングサイトにリンクを貼るのも有効かも知れません。
「子供向け指定」コンテンツチャンネルへの投稿
どうしても「子供向け指定」にこだわるのであれば、積極的に「子供向け」をうたっている大き目のチャンネルに掲載してもらえないかを打診してみてはどうでしょう。
少なくともチャンネル登録者がそれなりに多いチャンネルであれば、個人チャンネルで数少ないコンテンツをポツンと掲載しているよりは見てもらえる可能性は格段に上がると思います。
また、よく視聴されているコンテンツを確認し、タイトル、説明文、タグにあるキーワードを共有することも効果があるかも知れません。
まとめ
「子供向け指定」コンテンツをアップしてほどなく、Googleからチャンネルの宣伝をしないかと何度か催促されました。しかしながら、宣伝するほどコンテンツ数があるわけではありませんし、収益化も望めないとなると、広告を打つ気にはとてもなれませんでした。
以上のように動画サイトであるYoutubeでのコンテンツの「子供向け指定」には、いくつかの制約があります。しかしながら、Youtubeは無料サイトであることが何よりも魅力です。
こうした制約を認識した上で、過度の期待をすることなく、少しでも効果的に活用したいものです。

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