イラストがある程度描けるようになったら、それを仕事にしたいと思いますよね。
手っ取り早くはクラウドソーシングで仕事が取れればよいなと考える人も少なくないでしょう。
自称イラストレーターの私は、2つの総合クラウドソーシングサイトに登録し、この2か月間いくつかのコンペやプロジェクトに参加してみました。
実際に参加してみて感じたその厳しさと、見えてきた実態を、会話形式でお伝えしたいと思います。
クラウドソーシングについてのイラストレーターとイラストコンシェルジュとの会話

イラストがそこそこ描けるようになったので、副業でもいいので仕事で描きたいんだけど・・・。クラウドの仕事ってどうなんでしょう?

クラウドソーシングサイトにはもう登録したんですか?

はい、クラウドワークス、ランサーズに登録して、クラウドワークスに面白そうな仕事があったので参加してみました。ずいぶん時間をかけて仕上げたんですが採用されませんでした。

クラウドソーシングって思った以上に大変ですよ。私の知ってるプロのライターの方でも10個から20個の応募でやっと一つ取れるかどうかって言ってました。
それにイラストの場合、クライアントの好みがあるので、実力だけでなく運も小さくはないと思いますよ。

はい、よくわかります。
他の参加者よりも上手く描けても、クライアントの好みに一致していないと見向きもされませんものね。
実際クライアントがどのように選んでいるかこちらからは全く見えませんし。

イラストやグラフィックデザイン関連の仕事の中で大きな割合を占めているのはロゴで、単価もそれなりに高いですよ。
イラストに限って言えば、マンガ動画の割合がダントツですね。

はい、それは自分でも感じてました。
募集案件を見ると、ロゴが圧倒的に多くて、次にキャラデザインです。
でも、それらは僕的にはグラフィックデザインな気がします。
キャラなどのイラストは月に一、二件あるかぐらいでしょうか。その中で自分でもできそうなコンペに参加しました。参加者は一件に50~100名でした。

競争率高いですよね。
ロゴにしても500~600名の応募のものもありますよ。
マンガ動画はどうなんですか?

マンガ動画ってキャラのパターンが好きじゃなくて・・・。
それに、一週間で50~90コマ描かなくちゃならないんです。
実際試しに描いてみたんですけど、僕だと一コマに1時間かかるからトータルでマックス90時間。
休みなしで一日13時間労働です。それで1万円はどうなんでしょう。

確かに、それだと時給100円ちょいですもんね。でもそれが実情なんです。
あなたが今参加しているサイトは「総合サイト」で、プログラミングやライティングもありますよね。
クラウドソーシングサイトは70以上あり、ライティングやイラスト専門のサイトもあるんですよ。

ああ、そうだったんですね。じゃあ、イラスト専門サイトに参加してみようかな。

ええ、それもいいと思います。
専門サイトだけあって、それぞれのイラストレーターが得意とするテクニックから入れるんですよ。
例えば、「いちあっぷ」が主催しているサイトは、キャラデザイン(ラフ)、線画、塗りなど作画パート別に参加できます。
あなたも自慢のテクニックを「売り」にして参加されてはどうでしょう?

え・・・。
今まで自分の「売り」とか、得意なテクニックとか考えたことないです。
好きなもの、例えば「美少女」とかを好きなように描いてきたから・・・。

クライアント相手にプロとして活動するのであれば、えり好みなく、短時間、高品質で描けるテクニックが望まれていると思いますよ。
テク以外に「売り」にできるものとしては、例えばキャラが好きなら、独自のキャラデザインを売りにするとか。
ただ、それを表現するにしても基礎的なテクは必要ですけど・・・。

なんか、自分、何もかも中途半端だなって思いました。
ホント厳しいですね。
でも好きなことなんで、まだまだ続けます!
クラウドソーシングサイトでのイラストの仕事は非常に少ない
2か月の間、クラウドソーシングに参加して感じたのは、純粋なイラストの仕事は非常に少ないことでした。
中でも初心者でも比較的容易に参加できそうなコンペには人が集中し、しかも採用されるかどうかはクライアントの好みに大きく左右されます。仕事ができる、できないとは全く別の基準が存在するわけです。
コンペの場合は作品を提出しなくてはならず、採用されなければ、すべての制作時間は無給ということになります。その点、仕事と称してコンクールや「何とか大賞」といった公募と何ら変わりありません。
クラウドの仕事には、確かに、初心者でも気軽に参加はできます。ですが、簡単に採用されることはなく、「仕事」という観点からは、決して効率のよいものとは言えません。
テクニックに自信のある方や、特定のジャンルで強みが出せる方であれば、次のような専門サイトが門戸を開いています。
また、他の記事でもご紹介していますが、イラストレーターやイラスト講師を募集している企業は少なくありません。イラストレーターという専門職のサラリーマンということで、普通の会社員として絵が描けますので、個人的にはリアル企業への入社を強くお勧めします。
イラストの仕事に関する専門クラウドソーシングサイト3選
Crowd Gate Creators : イラスト、デザインの仕事専門サイトであるCrowd Gateのクリエーターサイト。イラストレーターは「クリエーター」として登録し、パートナーとして仕事の依頼や紹介がなされる。
UGENUP STATION : 「いちあっぷ」の主催するイラスト専門サイト「MUGENUP」のイラストレーター向けサイト。実力や得意なスキル別に仕事が紹介してもらえる。
anda Graphics Creation : ソシャゲイラスト専門のクラウドソーシングサイト「Panda Graphics」のクリエーター募集サイト。
クラウドソーシング全般についてのまとめサイトはこちら。→ BOXILクラウドソーシングおすすめの稼げる全72サイト・サービス超徹底比較
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